福岡県川崎町にある国指定名勝「藤江氏魚楽園(ふじえしぎょらくえん)」は、2021年6月21日より当面の間、閉園しています(2025年11月現在も再開未定)。

室町時代の画聖・雪舟が築いたとされるこの庭園は、秋になると「錦絵巻」のような紅葉絶景が広がることで知られていました。現在は入園することができませんが、その文化的価値と、多くの人々を魅了した幽玄の世界について解説します。再開の吉報を待つためのアーカイブ情報としてご覧ください。

⚠️ 編集部より重要なお知らせ:

現地は閉鎖されており、立ち入りができません。最新の再開情報は、川崎町の公式サイト等で必ずご確認ください。


「幻の絶景」となった魚楽園の魅力とは?

雪舟が中国で学んだ山水画の技法を、そのまま三次元の庭園に落とし込んだとされる魚楽園。かつて多くの観光客が酔いしれたその美しさは、今も語り草となっています。

  • 生きた水墨画: 自然の山を借景にし、池の水面に映る紅葉が、燃えるような赤や鮮やかな黄色で庭を彩ります。
  • 静寂の極み: 築160年の藤江氏屋敷の縁側から眺める庭園は、時間が止まったかのような静けさ。お茶を片手に自分と向き合える、贅沢な「大人の隠れ家」でした。
  • 雪舟の技巧: 巧みな石組みと植栽のバランスは、見る角度によって表情を変え、まさに歩ける芸術作品と言われていました。

現在の状況とアクセス(記録用)

現在は閉園中ですが、かつての基本情報を記録として掲載します。再開時には変更になる可能性があります。

項目内容(閉園前の情報)
スポット名藤江氏魚楽園(ふじえしぎょらくえん)
営業状況2021年6月より閉園中(再開未定)
所在地福岡県田川郡川崎町大字安真木6388
かつての見頃11月中旬~11月下旬
アクセスJR豊前川崎駅からバスで「荒平公民館前」下車、または車で約15分

代替プラン:近隣で楽しめる紅葉スポットは?

残念ながら魚楽園には入れませんが、川崎町周辺や田川エリアには他にも魅力的なスポットがあります。

1.英彦山(ひこさん):魚楽園から車で約30~40分。日本三大修験道の山として知られ、紅葉の規模は九州屈指です。

2.大任町(おおとうまち)の道の駅「桜街道」:近隣の大任町にある道の駅は、イルミネーションや温泉施設が充実しており、秋のドライブの立ち寄り先に最適です。


まとめ

雪舟が愛し、築き上げた「魚楽園」の紅葉。

現在はその扉が閉ざされていますが、写真や記憶の中でその美しさは生き続けています。いつか再び、あの縁側で真っ赤なモミジを愛でられる日が来ることを願いつつ、今は近隣の紅葉スポットで日本の秋を楽しみましょう。

本記事の情報は2025年11月時点のものです。

By kyushutv

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