九州テレビ特派員の空きれいです。普段は関門海峡付近の撮影や取材をしています。
その中で様々な人々や風景、都市や路地…といったさまざまなものを撮影してきて、良い写真や映像を撮るための「コツ」が見えてきました。そのコツを写真と一緒に解説出来ればと思います。
1.なぜ商店街なのか?
今回のタイトル「まずは商店街で撮影しよう」
商店街は色々な人がいて、現代的な風景と少し路地に入れば、人間味のあるなにかが存在しています。
これらを適切な距離感とシャッターチャンスを心得ていれば、簡単によいスナップ写真を撮ることができるでしょう。
しかし、風景写真は、ある程度カメラに関する知識が必須です。写真初心者がよい風景写真を撮るのは難しいです。まずはおおよその人にとって身近にある商店街から撮影を始めましょう。
2.目的地に行く途中も撮影しよう
撮影場所を決めたからあとはその場所に行って、既定の構図に従って撮影。
…では後々に振り返って見る時に、物足りない写真になってしまいます。行く途中もできるだけ撮影を心掛けるようにしましょう。
3.モノクロ写真に加工する
この写真、電車のガラス越しから撮影したものです。
皆さんの知っての通り、電車や自動車に使われているガラスには若干色がついています。ですからそのまま撮ったままの写真だと色かぶりした、現実のものとはどこか違うものとなってしまいます。
対処法としては幾つかありますが、今回は撮影後にモノクロ風に編集してみました。一見するといつの時代かわからなくなる、これも写真の魅力の一つだと思っています。
4.普段何気なく通り過ぎるものを撮る
駅に設置されている公衆電話たち。
今ではすっかり使う機会が減ってしまいましたが、こうやって写真越しに見ると、普段みるものと違うものに見えます。
5.偶然から構図を見つける
駅ビルから、エスカレーターで降りる際に撮影したものです。
左側のエスカレーターにのっている女性を中心に、「三角構図」「放射構図」などが当てはまるように編集しました。
最初から構図を意識して撮影するのは難しいので、編集段階で「日の丸構図」や「三分割法」を意識するとよいでしょう。
6.目的地付近から撮影を開始しよう
今回の撮影場所になる商店街付近に到着しました。
さっそく、撮影開始…の前にまずは撮影場所から少し離れてその風景を眺めてください。
そして気に入った場所があれば、そこから撮影してください。できれば広角寄りがいいですね。
そうすると振り返って見たり、人に見せたり、作品やフォトブックにする際に役に立つでしょう。
7.見て驚いたものを撮影しよう
朝、まだ7時代なので人通りの少ない商店街では道のど真ん中にトラックが止まっています。
そこを迷惑そうに横を通る女性。何気ない日常風景ですが写真としてみると、そこにドラマが生まれています。
この現実を見たとき、私は驚いてシャッターボタンをすぐに押しました。案外こういった写真が良い写真なのです。
8.普段は見れないものを撮る
このいかにも典型的なスナップ写真。撮影した数時間後にはシャッターが上がって夜まで見ることができません。
普段何気ない光景も、時間帯、人通りや光源の変化によって常に変化します。いつも通る場所の普段いかない時間帯に撮影するのはシャッターチャンスを生み出す大切な要素です。
9.光を見ながら撮る
このお店のショーウィンドウに光が差し込むのは午前中の限られた時間帯です。
ですが、そのことを知るにはよく周りを見ることが大切です。歩きながら光を見ましょう。
良い感じの光に照らされた場所を見つけたら、シャッターボタンを押しましょう。
どこか味気ないなと思うなら、変化を待ってシャッターボタンを押しましょう。今回はガラスに人が写り込むようにしました。
10.壁を撮る
とあるビルの建設現場におかれた壁。夜になると光るコードとモノクロームのバラと英語の文章。
普段通りすぎる壁もよく見てみると発見があります。よく見て気に入ったらシャッターボタンを押しましょう。
11.余力を残して撮影を終了しましょう。
こうして商店街でもいろいろなポイントに気を配りながらあるくと、あっという間に時間が経ってしまいます。
少し疲れたなと思ったら休憩をしつつ、体力に余裕をもって撮影を終了しましょう。
帰り際によいシャッターチャンスを見つけても疲れて撮ることができなかった…という事態を防ぐためです。
また、今回の写真は移動時間を除くと1時間程度でiPhoneで撮影しています。
要するに、誰でもその気になれば真似できる写真ばかりです。ぜひ皆さんもスマホを片手に街を撮影してみませんか?
Photo&Writing :九州テレビ特派員 空きれい