福岡県日田市で開催される「天領日田おひなまつり」。江戸時代、九州随一の繁栄を誇った “天領日田” の面影を残す町並みを舞台に、絢爛豪華なひな人形が飾られる、春の風物詩です。
歴史を感じさせる町並みと、そこに息づく文化を体感できるこのお祭り。今回は、その魅力を、歴史、見どころ、基本情報とともにくわしくご紹介します。
天領日田おひなまつりの歴史を紐解く
江戸時代の繁栄と雛文化
日田市は、江戸時代に幕府の直轄地である「天領」として栄えました。九州の交通の要衝に位置し、木材や農産物の集散地として、多くの商人や職人が集まりました。特に、幕府の御用達商人として活躍した「掛屋」と呼ばれる豪商たちは、莫大な富を築き、文化的な活動にも力を注ぎました。
彼らは、京や大阪から贅を尽くしたひな人形やひな道具を取り寄せ、娘の健やかな成長を願いました。その雛人形は、現代でも各家に大切に受け継がれ、日田の雛文化を支えています。
天領日田おひなまつりの始まり
「天領日田おひなまつり」は、昭和63年(1988年)に始まりました。
日田の豊かな歴史と文化を多くの人に知ってもらうため、市民ボランティアが中心となって、各家庭に伝わるひな人形を展示したのがきっかけです。今では、毎年多くの観光客が訪れる、日田市を代表するイベントとなっています。
天領日田おひなまつりの見どころ
貴重なひな人形を多数展示
祭り期間中は、豆田町や隈町などの旧家や資料館で、貴重なひな人形が一般公開されます。
- 草野本家: 江戸時代後期に建てられた豪商の屋敷で、豪華なひな人形が飾られます。
- 日本丸館: 江戸時代の商家を改装した資料館で、当時の暮らしを伝える展示とともにひな人形が楽しめます。
- 廣瀬資料館: 明治時代の豪商の屋敷で、貴重な「御殿飾り」のひな人形を見ることができます。
さまざまなイベントも開催!
ひな人形の展示だけでなく、 ひな人形作り体験 や 茶道体験 などのイベントも開催されます。また、地元の特産品やグルメを楽しめる 屋台 も出店し、多くの人で賑わいます。
よくある質問
Q. ひな人形の展示は、どこで見られますか?
A. 豆田町、隈町、天瀬町などの旧家や資料館で、ひな人形が展示されます。詳しくは、公式サイトの「ひな人形めぐりマップ」をご覧ください。
Q. ひな人形の展示は、撮影しても良いですか?
A. 展示場所によって異なります。撮影が可能な場合は、許可を得てから撮影してください。フラッシュ撮影は禁止されている場合が多いので、ご注意ください。
Q. 駐車場はありますか?
A. はい、市営駐車場や臨時駐車場が用意されています。詳しくは、公式サイトの「アクセス」ページをご覧ください。
天領日田おひなまつり 基本情報
項目 | 内容 |
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開催期間 | 2025年2月14日(金)~3月31日(月) |
開催場所 | 福岡県日田市豆田町、隈町、天瀬町など |
主な見どころ | 各旧家・資料館でのひな人形展示、ひな祭りイベント、屋台 |
アクセス | JR久大本線「日田駅」下車 大分自動車道「日田IC」から約10分 |
お問い合わせ | 日田市観光協会 0973-22-2036 |
まとめ
「天領日田おひなまつり」は、歴史と文化が薫る町並みで、華やかなひな人形の世界を堪能できるお祭りです。ぜひ、春の訪れを感じに、日田市へ足を運んでみてはいかがでしょうか。