
関門海峡にぽつんと浮かぶ無人島、「巌流島(がんりゅうじま)」。
歴史ファンならずともその名を知る、宮本武蔵と佐々木小次郎の「決闘の聖地」です。
正式名称を「船島(ふなしま)」というこの小島は、現在は海沿いの散策道や展望広場が整備され、下関(唐戸)や門司港からわずか10分の船旅で気軽に訪れることができる人気の観光スポットとなっています。
慶長17年、伝説の決闘
今から約400年前の慶長17年(1612年)4月13日。
剣豪・宮本武蔵と、燕返しの使い手・佐々木小次郎がこの島で対峙しました。
「小次郎敗れたり!」の言葉で有名なこの決闘において、敗れた小次郎の流派名「巌流」をとって、いつしか人々はこの島を「巌流島」と呼ぶようになりました。
島の見どころ:歴史と絶景の散策
周囲約1.6kmの平坦な島内は、徒歩でのんびりと散策できます。
- 武蔵・小次郎像島のハイライトは、決闘の瞬間を再現した迫力ある銅像です。木刀を振りかざして跳躍する武蔵と、長刀を構える小次郎。関門海峡を背景にした絶好のフォトスポットです。
- 佐々木巌流之碑島の奥まった場所にひっそりと佇む古い石碑。これは明治43年(1910年)に船島の工事完成を祝って建立されたもので、小次郎のお墓ではありませんが、長く島の象徴として親しまれてきました。
- 関門海峡のパノラマ整備された散策道からは、巨大なコンテナ船が行き交うダイナミックな関門海峡や、対岸の下関・彦島、そして雄大な関門橋を一望できます。海風を感じながらのピクニック気分も味わえます。
Editor’s Note: 船でのアクセス
巌流島へは橋がかかっていないため、「関門汽船」の連絡船を利用します。
下関側の「唐戸桟橋(唐戸市場近く)」と、門司側の「門司港桟橋(門司港駅近く)」の双方から直行便が出ており、どちらからも約10分で到着します。門司港レトロ観光や唐戸市場でのランチと組み合わせた「関門海峡周遊ルート」の一部として楽しむのがおすすめです。
基本情報 (Access & Info)
| 項目 | 詳細 |
| スポット名 | 巌流島(正式名称:船島) |
| 住所 | 山口県下関市大字彦島字船島648番地 |
| アクセス | 唐戸桟橋(下関)または門司港桟橋(北九州)より関門汽船で約10分 |
| 船の運賃 | 往復:大人 900円 / 小人 450円(※最新情報は公式サイトをご確認ください) |
| 入島料 | 無料 |
| お問い合わせ | 083-231-1350(下関市観光産業部観光振興課) |
よくある質問 (FAQ)
Q. 島にトイレや売店はありますか?
島内にはトイレや休憩所、自動販売機はありますが、コンビニやレストランなどの売店はありません(イベント時などを除く)。食事は済ませてから渡るか、飲み物を持参することをおすすめします。
Q. 滞在時間はどれくらい必要ですか?
島の散策だけであれば40分〜1時間程度あれば十分に見て回れます。帰りの船の時間を確認してから散策を始めるとスムーズです。
Q. 自分の車で島に行けますか?
いいえ、巌流島には橋がかかっておらず、一般車両を乗せるフェリーもありません。車でお越しの場合は、唐戸や門司港周辺の駐車場に車を停めて、旅客船(関門汽船)をご利用ください。
【まとめ】
わずか10分の船旅で辿り着く、歴史の舞台。
海峡の風に吹かれながら、武蔵と小次郎が命を懸けたその瞬間に思いを馳せてみませんか?
唐戸市場でお寿司を食べた後や、門司港レトロ散策の合間に、ぜひ「決闘の島」へ上陸してみてください!