北九州市若松区の歴史を語る上で欠かせない「旧古河鉱業若松ビル」。1919年(大正8年)に建てられた赤レンガ造りの建物は、石炭産業の隆盛を支えた歴史的建造物です。

今回は、旧古河鉱業若松ビルの魅力と見どころを、周辺情報とともにくわしくご紹介します。

旧古河鉱業若松ビルの歴史を辿る

若松と石炭産業の歩み

明治時代、筑豊炭田で採掘された石炭は、若松港から全国へと輸送されていました。そのため、若松は石炭産業の中心地として栄え、多くの企業が事務所や倉庫を構えていました。

古河鉱業と若松ビル

1917年、古河鉱業株式会社は若松支店を開設。その2年後、現在の場所に事務所ビルを建設しました。設計は、当時一流の建築会社であった大林組が担当。ルネサンス様式を取り入れた赤レンガ造りの建物は、若松の近代化を象徴する存在となりました。

ビルと共に歩んだ時代

ビルは、石炭産業の隆盛と共に、古河鉱業の拠点として重要な役割を担いました。しかし、1960年代以降、エネルギー革命の影響で石炭産業は衰退。ビルも使われなくなり、老朽化が進みました。

市民の熱意による保存

1995年、日鉄鉱業(株)(古河鉱業の後身)はビルの解体を決定。しかし、市民から保存を求める声が上がり、署名活動や寄付金募集など、様々な運動が展開されました。その結果、北九州市がビルを取得し、2004年に改修工事が完了。市民の交流拠点として新たなスタートを切りました。

旧古河鉱業若松ビルの魅力

ルネサンス様式の美しい建築

旧古河鉱業若松ビルは、 ルネサンス様式 を基調とした美しいデザインが特徴です。正面玄関のアーチや柱、窓枠や軒下などの装飾は、当時の建築技術の高さを物語っています。

多彩なイベント

現在は、 多目的ホールギャラリーカフェ などが入居しています。多目的ホールでは、講演会やコンサート、展示会などが開催され、市民の文化交流の場として賑わっています。

よくある質問

Q. ビルの中では何が見られますか?

A. 1階にはカフェとギャラリー、2階には多目的ホールがあります。また、当時の様子を伝える写真や資料も展示されています。

Q. ビル内は撮影しても良いですか?

A. はい、撮影可能です。ただし、イベント開催時など、撮影が制限される場合もありますので、ご注意ください。

周辺情報も充実

旧古河鉱業若松ビルの周辺には、石炭産業の歴史を伝える施設や観光スポットが数多くあります。

  • 若松石炭会館: 明治38年に建てられた洋風建築物。
  • 上野ビル: 映画やCMのロケ地としても使われる、大正時代のレトロなビル。
  • 若松恵比須神社: 1800年の歴史を誇る神社。

旧古河鉱業若松ビル 基本情報

項目内容
住所福岡県北九州市若松区本町1丁目11-18
電話番号093-741-1181
開館時間9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料無料
アクセスJR若松駅から徒歩約7分
北九州都市高速若戸出口から車で約8分
駐車場あり

まとめ

旧古河鉱業若松ビルは、若松の歴史と文化を伝える、貴重な建造物です。美しい建築や歴史を感じながら、若松観光を楽しんでみてはいかがでしょうか?

By kyushutv

九州のイベント•地域情報をお伝えするWebメディア「九州TV」です。