JR鹿児島本線の起点であり、北九州観光の玄関口「門司港駅」。

1914年(大正3年)に開業したこの駅舎は、1988年に鉄道駅として日本で初めて国の重要文化財に指定されました。

約6年にわたる保存修理工事を経て、2019年に大正時代の創建時の姿に完全復原。現役の駅として使われながら、美術館のような美しさを誇る「門司港駅」の楽しみ方を徹底解説します。


100年の時を超えて蘇った「ネオ・ルネサンス」の美

門司港駅の駅舎は、左右対称の造りが特徴的な木造2階建てのネオ・ルネサンス様式です。

中央部分の屋根などは「門」という字を表現しているとも言われ、頂上には時計台と、風向きを示す**風見鶏(ニワトリ)**が設置されています。

復原された「大正の色」

2019年のリニューアルにより、駅舎の外壁は石材風のモルタル塗りから、開業当初の落ち着いた色調へと塗り直されました。

また、失われていた屋根の装飾なども資料を基に復原され、夜には暖色のライトアップが施され、より一層幻想的な雰囲気を醸し出しています。


駅ナカも見どころ満載!スタバや貴賓室

改札を出る前から(あるいは出た後も)、駅舎内には見逃せないスポットが点在しています。

  • 旧三等待合室(スターバックスコーヒー)
    • かつての待合室が、現在はスターバックスとして営業しています。歴史ある内装や鉄道のレールを再利用したインテリアの中でコーヒーを楽しめる、日本でも特別なスタバの一つです。
  • 旧貴賓室・みかど食堂
    • 2階には、かつて天皇陛下やVIPが利用した「旧貴賓室」があり、一部見学が可能です。また、高級洋食店として賑わった「みかど食堂」も復活し、大正ロマンあふれる空間で食事が楽しめます。
  • 帰り水(かえりみず)
    • ホームには、戦地へ赴く兵士や旅行者が喉を潤した水道「帰り水」が残されています。「無事に帰る」ことを祈って飲まれた水は、今も現役で水が出ます。
  • 0マイル標
    • 九州の鉄道の起点を示す「0マイル標(ゼロマイルポスト)」がホームにあり、ここから九州の鉄道網が広がっていった歴史を感じさせます。

Editor’s Note: インスタ映えスポット

駅員さんの制服もレトロで素敵ですが、一番のフォトスポットはやはり駅舎正面です。駅前広場の噴水越しに撮影すると、水面に駅舎が映り込む「逆さ門司港駅」が撮れることも!また、改札横の「幸福の泉」にある鐘を鳴らすのも旅の思い出におすすめです。


基本情報 (Access & Info)

項目詳細
施設名JR門司港駅(もじこうえき)
住所福岡県北九州市門司区西海岸1-5-31
開業1914年(大正3年)2月1日
文化財指定国指定重要文化財(1988年指定)
営業時間始発~終電(駅構内)
※店舗・施設により異なる
アクセス小倉駅からJR鹿児島本線で約13分
駐車場なし(近隣のコインパーキングを利用)
公式サイトJR九州 門司港駅

よくある質問 (FAQ)

Q. 見学に入場料はかかりますか?

駅舎の外観や、スタバ(旧三等待合室)、みどりの窓口などのコンコースエリアは無料で見学できます。ホームにある「帰り水」や「0マイル標」を見るには、**入場券(170円)**または乗車券が必要です。

Q. 門司港駅からレトロ地区までは遠いですか?

いいえ、駅を出ればそこはもう「門司港レトロ地区」です。

旧門司三井倶楽部や海峡プラザなどの主要観光スポットへは、駅の改札を出て徒歩1〜5分圏内に集まっています。

Q. 手荷物を預ける場所はありますか?

駅構内にコインロッカーが多数設置されています。観光のスタート地点として、荷物を預けて身軽に散策することをおすすめします。


【まとめ】

ただの通過点にするにはもったいない。

門司港駅は、駅そのものが「旅の目的地」となるような魅力に溢れています。

改札を抜けたら、まずは天井を見上げてみてください。そこから大正ロマンの旅が始まります。

By kyushutv

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