
長崎県の五島列島に浮かぶ、十字架の島「新上五島町(しんかみごとうちょう)」。
300年にも及ぶ禁教の歴史を乗り越え、潜伏キリシタンの祈りが守り抜かれてきたこの島には、29もの教会が点在しています。
毎年12月になると、これらの教会群は信徒たちの手による温かなイルミネーションで彩られ、島全体が聖なる光に包まれます。
世界遺産の構成資産を含む教会たちが、一年で最も美しく輝く季節。祈りと光が織りなす、感動の風景をご紹介します。
1. 300年の歴史が刻まれた「祈りの島」
新上五島町の教会群は、単なる観光スポットではありません。
厳しい弾圧を耐え抜いた信徒たちが、自分たちの手で石を積み、レンガを焼いて築き上げた信仰の証です。
- 世界遺産の輝き: 国の重要文化財であり、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産でもある**「頭ヶ島(かしらがしま)天主堂」をはじめ、赤レンガが美しい「青砂ヶ浦(あおさがうら)天主堂」**など、建築学的にも価値の高い教会が点在しています。
- 和と洋の融合: 西洋の建築様式と、日本の伝統技術が融合した独特の美しさは、見る人の心を打ちます。
2. 信徒の手作り。心温まる「聖夜の灯り」
このイルミネーションの最大の特徴は、「信徒の方々の手作り」であることです。
派手な演出の商業的なイルミネーションとは一味違う、素朴で温かみのある光が、静寂な夜空と教会のシルエットを優しく照らし出します。
- 頭ヶ島天主堂: 重厚な石造りの教会がライトアップされ、幻想的で荘厳な雰囲気に包まれます。
- 青砂ヶ浦天主堂: 赤レンガの温かい色味とイルミネーションが調和し、物語の中に迷い込んだような美しさです。
- 馬小屋(プレゼピオ): クリスマスが近づくと、イエス・キリストの生誕シーンを再現した「馬小屋」の飾りが各教会に登場。神聖なクリスマスムードを盛り上げます。
3. 音楽とともに過ごす特別な夜
期間中には、ライトアップされた教会を舞台にクラシックコンサートが開催されることもあります。
堂内に響き渡る音楽と、外に広がる光の海。視覚と聴覚で感じる「聖なる夜」は、一生忘れられない思い出になるでしょう。
基本情報 (Event Info)
| 項目 | 詳細 |
| イベント名 | 新上五島町 教会イルミネーション |
| 開催場所 | 長崎県新上五島町内の各教会 |
| 開催期間 | 毎年12月初旬 ~ 1月初旬 |
| 点灯時間 | 日没 ~ 22:00頃(教会により異なる) |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | 新上五島町観光なび |
アクセス (Access)
島へのアクセスは「船」となります。
- 長崎港から: 高速船で「鯛ノ浦港」まで約90分、「奈良尾港」まで約75分。
- 佐世保港から: 高速船で「有川港」まで約80分。
よくある質問 (FAQ)
Q. 教会の中には入れますか?
A. 日中は見学可能な教会が多いですが、イルミネーション点灯時の夜間開放状況は教会によって異なります。また、教会は祈りの場ですので、静かにマナーを守って見学しましょう(堂内は撮影禁止の場合が多いです)。
Q. 島内の移動手段は?
A. 教会は島内に点在しているため、レンタカーの利用を強くおすすめします。夜間の移動になるため、運転には十分ご注意ください。
Q. 寒くないですか?
A. 海風が吹くため、体感温度は低くなります。厚手のコートやマフラーなど、十分な防寒対策をしてお出かけください。
【まとめ】
300年の祈りが紡いできた歴史と、信徒たちの温かい心が灯す「新上五島町」の教会イルミネーション。
都会の煌びやかさとは違う、心に染み入る「本当のクリスマス」を体験しに、冬の五島列島へ旅してみませんか?