
2025年8月15日(金)、長崎市内で「精霊流し」が開催されます。これは、お盆前に亡くなった故人の霊を弔うために毎年行われる、長崎を象徴する伝統行事です。手作りの精霊船を曳きながら街中を練り歩き、極楽浄土へと故人を送り出す、感動的な夏の風物詩です。
個性豊かな手作りの精霊船
精霊流しの大きな特徴は、各家庭で趣向を凝らして作られる個性豊かな精霊船です。竹や板、藁などを材料に大小様々な船が作られ、長く突き出した船首(みよし)には、家紋や家名、町名が大きく記されます。故人の趣味や人柄を偲ばせる装飾が施された船も多く、8月に入ると街のいたるところで製作中の船を目にすることができます。町内合同で「もやい船」を出す地域もあり、それぞれの船に込められた家族の想いが伝わってきます。
爆竹と鐘の音が響く夜
精霊流しの当日は、夕暮れ時になると街のあちらこちらから「チャンコンチャンコン」という鐘の音と、「ドーイドーイ」という掛け声が聞こえ始めます。そして、耳をつんざくほどの爆竹の音が鳴り響き、行列は夜遅くまで続きます。この独特の賑わいは、故人を盛大に送り出そうとする長崎の人々の熱い思いが込められています。
メインストリートは思案橋から県庁坂、大波止にかけてですが、市内中心部一帯で精霊船が繰り出され、街全体が追悼の雰囲気に包まれます。
2025年「精霊流し」基本情報
開催日 | 2025年8月15日(金) |
開催地 | 長崎市市内中心部一帯(メインストリート:思案橋~県庁坂~大波止) |
料金 | 見学無料 |
お問い合わせ先 | 各精霊船の製作団体や関連部署に準ずる |
備考 | 毎年同日開催 |
よくある質問
- Q1: 精霊流しを見るのに良い場所はどこですか?
A1: メインストリートである思案橋から県庁坂、大波止にかけては多くの精霊船が行き交い、最も賑わいます。特に、終着点となる大波止周辺は、爆竹の音がより一層響き渡り、迫力があります。 - Q2: 爆竹の音が大きいと聞きましたが、注意することはありますか?
A2: はい、爆竹は非常に大きな音を立てます。小さなお子様連れの方や音に敏感な方は、耳栓などの準備をおすすめします。また、火薬の燃えカスが飛ぶ可能性もありますので、汚れても良い服装や、マスクの着用を検討してください。 - Q3: 精霊船を引く行列に参加できますか?
A3: 精霊船は各家や町内で製作・運行されるため、一般の見学者が行列に飛び入りで参加することはできません。ただし、沿道から見学し、故人を送り出す気持ちを共有することは可能です。
長崎の夏の夜を熱く彩る「精霊流し」。故人への深い愛情と、生と死を見つめる長崎の人々の心を感じられる、特別な体験となるでしょう。