山口県下関市の風鎮祭とは、毎年9月1日に行われる風を鎮める祭りです。この日は二百十日と呼ばれ、台風や強風による農作物の被害を防ぐために祈願する日とされています。下関市内では、川北神社が有名な風鎮祭の会場となっており、多くの人々が参拝や見物に訪れます。
川北神社は、上ノ山古墳に建てられた神社で、6つの八幡宮や天御中主神を合祀しています。古墳からは水晶勾玉や鈴付f字形鏡板などの貴重な遺物が出土しており、古代からの信仰の場であったことがわかります。風鎮祭では、川北神社のぼり舞いと呼ばれる儀式が行われます。これは、幟(のぼり)や切籠(きりこ)を持った男性たちが境内を練り歩き、稲穂を模した切籠を振って風を払うというものです。切籠は紙で作られており、中には米粒や塩などが入っています。この切籠は参拝者に配られ、家庭で飾ることで一年間無病息災や豊作を願うことができます。
山口県下関市の風鎮祭は、古くから伝わる農村文化や信仰心を感じることができる素朴な祭りです。秋の収穫に向けて稲作農家の思いや願いが込められた幟や切籠は、見る者に感動を与えます。9月1日に下関市へお越しの際は、ぜひ川北神社で風鎮祭を体感してみてください。
アクセス情報
開催地 | 川北神社 |
所在地 | 山口県下関市綾羅木559 |
アクセス | JR山陰本線綾羅木駅から徒歩で15分 |
開催時期 | 例年9月1日頃 |