福岡市の中心部からほど近い場所に、都会の喧騒を忘れさせる静寂のオアシス「友泉亭公園」があります。
江戸時代、黒田藩の家老の別邸だったこの地は、今では池泉回遊式庭園を有する美しい公園として、市民や観光客に親しまれています。
友泉亭公園の歴史
友泉亭公園は、筑前黒田藩六代藩主・黒田継高公が、家老の下川弥兵衛に命じて造らせた別邸跡に作られました。下川弥兵衛は、黒田藩の財政再建に貢献した人物で、その功績を称えられてこの地に別邸を賜りました。
庭園は、江戸時代中期に流行した池泉回遊式庭園で、池の周囲を巡りながら変化に富んだ景色を楽しむことができます。築山や滝、橋などが巧みに配置され、自然の景観を活かした美しい庭園です。
明治時代に入ると、この地は福岡藩士族の集会所として利用されました。その後、昭和初期には料亭として使われていましたが、戦後は荒廃が進み、一時は幻の庭園と呼ばれるほどになってしまいました。
しかし、市民の熱意と福岡市の尽力により、昭和56年に公園として整備され、現在に至ります。
友泉亭公園の見どころ
見どころは、なんといっても四季折々の表情を見せる庭園です。
- 春: 桜やツツジが咲き乱れ、華やかな雰囲気に包まれます。
- 夏: 緑が生い茂り、涼しげな空間が広がります。
- 秋: カエデが紅葉し、燃えるような赤色が庭園を彩ります。
- 冬: 雪化粧した庭園は、静寂の世界へと誘います。
庭園内には、休憩所として利用できる「友泉亭」や、抹茶を楽しめる「茶室」もあります。静かな空間で庭園を眺めながら、ゆったりと時間を過ごすことができます。
友泉亭公園の基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
所在地 | 福岡市城南区友泉亭1番1号 |
開園時間 | 午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで) |
休園日 | 年末年始(12月29日~1月3日) |
入園料 | 無料 |
駐車場 | 有料駐車場あり(普通車1時間200円、以降30分ごとに100円) |
アクセス | * 西鉄バス「友泉中学校」バス停下車、徒歩約5分 * 福岡市地下鉄七隈線「別府駅」から徒歩約20分 |
まとめ
友泉亭公園は、江戸時代から続く歴史と自然が調和した、美しい庭園です。都会の中にありながら、静寂と安らぎを感じることができる貴重な場所です。福岡観光の際には、ぜひ友泉亭公園を訪れて、その魅力を体感してください。