Dangerous
Michael Jackson
1991年、ポップの臨界点を超えた野心作:インフォグラフィックで徹底解剖
はじめに:ポップの臨界点

1991年11月26日、マイケル・ジャクソンは8枚目のスタジオ・アルバム『Dangerous』をリリース。これは、80年代の成功を超え、新たな音楽的境地へと踏み出した野心作です。長年の盟友クインシー・ジョーンズと袂を分かち、自身が共同プロデューサーとして名を連ね、テディ・ライリー、ビル・ボットレルらと共に制作。サウンド、テーマ、ビジュアル表現において、彼のキャリアの重要な転換点となりました。このインフォグラフィックでは、その多角的な意義を紐解きます。
主な実績と世界的ヒット
※上記は主な実績の一部です。各国で多数のNo.1とマルチプラチナを獲得。
音響設計:新たなサウンドスケープ
ニュー・ジャック・スウィングの衝撃
クインシー・ジョーンズから離れ、マイケルは当時隆盛を極めていたニュー・ジャック・スウィングのパイオニア、テディ・ライリーを起用。ヒップホップのリズム、ダンス・ポップ、R&Bを融合させた攻撃的でダンサブルなビートがアルバムの基調となりました。これにより、より若くアーバンなオーディエンスへのアプローチに成功します。
ジャンルの坩堝(るつぼ)
ニュー・ジャック・スウィングを軸に、R&B、ポップ、インダストリアル、ファンク、ヒップホップ、ゴスペル、クラシック、ロックまで多様なジャンルを大胆に融合。車のクラクションや金属音などの非音楽的サンプリング、ビートボックスや指パッチンといったヴォーカル・パーカッションも駆使し、複雑で多層的なサウンドを構築しました。
プロダクション・チームの魔法
- テディ・ライリー: ニュー・ジャック・スウィングを導入し、アーバンで攻撃的なサウンドを構築。ヴィンテージ機材も多用。
- ビル・ボットレル: 「ロック・ガイ」として、実験的なアプローチで異なる次元のサウンドを付加。「Black or White」など。
- ブルース・スウェディン: 長年のエンジニア。特にヴォーカル録音で手腕を発揮し、マイケルの多様な表現(ダンスしながらの録音なども含む)を忠実に捉えました。
アートワーク:マーク・ライデンの深淵

謎めいた象徴の世界
マーク・ライデン作のカバーアートは、マイケルの人生、ネバーランド、P.T.バーナムのサーカス、美術史や神話からの引用が複雑に絡み合います。中央の仮面から覗くマイケルの目、犬の王と鳥の女王、ヒエロニムス・ボスの影響など、無数の象徴が散りばめられ、観る者に多様な解釈を促す、それ自体が芸術作品です。「デザインはミステリアスであるべきで、人々が自分なりに解釈できるように」というのがジャクソンの意向でした。
主なモチーフ解説
- マイケルの目: 『Bad』のカバー写真を元に、仮面の後ろから覗く。ミステリーを象徴。
- P.T.バーナム: 興行師へのオマージュ。右下に描かれ、その襟には「1998」というピン(ジャクソンが時折用いた謎の数字)が付いている。
- 動物たち: ネバーランドの動物園を反映。孔雀(ショービジネス、不死)、額に「9」と書かれた象(9人兄弟姉妹を象徴か)、蛙(幸運)など。
- 美術史的引用: アングル『玉座のナポレオン1世』(犬の王のモチーフ)、ボス『快楽の園』、ボッティチェリ『ヴィーナスの誕生』など。
- マイケルの手と世界地図: 左下に描かれ、グローバルな存在と「Heal the World」のテーマ、そして彼のラッキーナンバー「7」を示唆。
全曲レビュー:創造性の軌跡
1. Jam (5:39)
Heavy Dのラップをフィーチャーした強力なオープニング。ニュー・ジャック・スウィングとファンクが爆発し、ブラスホーン、ファンキーなベースラインが特徴的です。世間とのぎこちない関係性や、音楽とダンス(ジャミング)を通じた内なる平和がテーマと解釈されています。マイケルのボーカルは時に電子処理され、楽曲の持つアグレッシブな緊急性を高めています。ショートフィルムではマイケル・ジョーダンと共演し話題となりました。デンジャラス・ワールド・ツアーのオープニングも飾りました。
YouTubeで聴く2. Why You Wanna Trip on Me (5:24)
メディアや世間のゴシップへの執着に対し、「なぜ世界の深刻な問題(飢餓、教育問題、病気、ギャング暴力など)から目を逸らし、自分の私生活ばかり騒ぎ立てるのか?」と痛烈に批判する楽曲。テディ・ライリーによる硬質なニュー・ジャック・スウィングのビートに、ポール・ジャクソン・ジュニアとライリーのギターが絡み合い、緊張感のあるサウンドを生み出しています。マイケルのボーカルは囁きから叫びへとダイナミックに変化し、歌詞の持つ苛立ちと切実さを増幅させます。
YouTubeで聴く3. In the Closet (6:31)
秘密の恋愛関係をテーマにした官能的なニュー・ジャック・スウィング/ファンクナンバー。当初はマドンナとのデュエットとして構想されていましたが、マドンナが提案した歌詞が挑発的すぎるとマイケルが判断し実現しませんでした。最終的に「ミステリー・ガール」としてクレジットされたモナコ公国のステファニー王女が囁くようなボーカルで参加。その強烈で独特なアレンジとキャッチーなコーラス、マイケルのヒカップや囁き声が印象的です。ハーブ・リッツ監督によるナオミ・キャンベルとのセピア調のショートフィルムも話題になりました。
YouTubeで聴く4. She Drives Me Wild (3:41)
Wreckx-n-Effectのラップをフィーチャー。アルバム中でも特に実験的なサウンド・デザインが際立ち、パーカッションに自動車のエンジン音、タイヤの軋む音、クラクション、さらにはマイケルの飼っていた虎の鳴き声のサンプルまでが使用されています。テディ・ライリーによれば、これらの音はサンプルCDから取られ、ドラムの代わりとして意図的に配置されたもので、彼にとって初めての試みでした。この斬新なサウンドが、楽曲にインダストリアルで都会的な雰囲気を与えています。
YouTubeで聴く5. Remember the Time (4:00)
かつての恋人との愛に落ちた純粋な日々を回想する、ニュー・ジャック・スウィングとR&Bが融合したダンサブルなナンバー。その音楽性はマイケルの1979年のシングル「Rock with You」と比較されることもあります。ジョン・シングルトン監督によるショートフィルムは古代エジプトが舞台で、エディ・マーフィ、イマン、マジック・ジョンソンら豪華キャストが出演し、大きな話題を呼びました。精巧な特殊効果やエジプト風の複雑なダンスルーティンが特徴です。
YouTubeで聴く6. Can’t Let Her Get Away (4:59)
テディ・ライリーとの共同プロデュースによる、ニュー・ジャック・スウィングのビートが際立つアップテンポなナンバー。マイケルがライリーに対し、既成のシンセサイザーサンプルを使用せず、各サウンドを一から作り上げるよう具体的に要求したとライリー自身が語っており、その結果、クラシックR&Bとニュー・ジャック・スウィングが現代的なデジタル技術と融合したサウンドが実現しました。魅力的な女性を手放すことのできない男性の執着や葛藤を描いていると解釈されています。
YouTubeで聴く7. Heal the World (6:25)
世界平和と子供たちの福祉への強い願いを込めたアンセム。マイケル自身がネバーランド・ランチの「ギビング・ツリー」でこの曲を作ったと語り、最も誇りに思う作品の一つとしています。プロダクションはマーティ・ペイチ編曲・指揮によるオーケストラとジョン・バーラー編曲の聖歌隊をフィーチャーし、壮大で感動的なサウンドスケープを創出。この曲はマイケルの人道的活動のテーマソングとなり、ヒール・ザ・ワールド基金の設立にも繋がりました。
YouTubeで聴く8. Black or White (4:16)
アルバムからのリードシングルとして世界的大ヒットを記録。ロック、ポップ、ヒップホップ、ワールドミュージックの要素を融合させ、人種間の調和という明確なメッセージを掲げています。ビル・ボットレル(L.T.B.名義)によるラップパートと、スラッシュによるギターイントロ(アルバム版イントロ、ライブではメインリフも演奏)が特徴的。革新的なモーフィング技術を駆使したショートフィルムと、物議を醸した「パンサー・ダンス」も音楽史に残る象徴的な出来事となりました。
YouTubeで聴く9. Who Is It (6:34)
恋人の不貞に対するパラノイアと絶望を描いた、アルバムの中でも特にダークで内省的なナンバー。批評家からは「取り憑かれたような傑作」と評されています。ルイ・ジョンソンによる印象的なベースラインと、ジョージ・デル・バリオ編曲のストリングスが楽曲の持つ切迫感と悲壮感を高めています。デヴィッド・フィンチャーが監督したショートフィルムは、楽曲のテーマである裏切りと心の痛みを視覚的に補強しました。1993年のオプラ・ウィンフリーとのインタビューでの即興アカペラ披露が大きな反響を呼びました。
YouTubeで聴く10. Give In to Me (5:29)
ガンズ・アンド・ローゼズのギタリスト、スラッシュを大々的にフィーチャーしたハードロック・バラード。マイケルはビル・ボットレルに「よりルーズで、より直感的なボーカル」を求められ、それに応えてザラついた喉を使った声で歌い上げています。スラッシュの「泣きのギターソロ」は楽曲のクライマックスを飾り、その感情的な演奏は高く評価されました。歌詞は強い性的欲求と相手への支配的な感情を表現しており、これまでのマイケルのイメージから一線を画すものでした。
YouTubeで聴く11. Will You Be There (7:40)
アルバム最長の7分40秒に及ぶ壮大な楽曲で、ポップ、ゴスペル、クラシック音楽を見事に融合。クリーヴランド管弦楽団によるベートーヴェンの交響曲第9番第4楽章の一部(「歓喜の歌」のあまり知られていない部分)の演奏によるプレリュードで始まります。アンドレ・クラウチ・シンガーズによる力強いゴスペルコーラスがフィーチャーされ、楽曲に宗教的とも言える荘厳さを与えています。歌詞は試練や苦難の中での支えを求める切実な祈りです。映画『フリー・ウィリー』のメインテーマとしても使用されました。
YouTubeで聴く12. Keep the Faith (5:57)
「Man in the Mirror」も手掛けたグレン・バラード、サイーダ・ギャレット、そしてマイケルによって書かれた、ゴスペル色の強い希望と忍耐のアンセム。アンドレ・クラウチ・シンガーズが再び参加し、力強いコーラスで楽曲を盛り上げます。歌詞は困難に直面しても希望を失わずに前進することの重要性を歌っています。レコーディング時、マイケルが当初この曲のキーで高音を出すのに苦労し涙したという逸話がブルース・スウェディンによって語られています。
YouTubeで聴く13. Gone Too Soon (3:22)
エイズのため18歳で亡くなった友人ライアン・ホワイトへの追悼として歌われた美しいバラード。ラリー・グロスマン作曲、バズ・コーハン作詞。若くして失われた命の儚さと輝きを歌い上げ、マイケルの優しさや共感性、友人への深い愛情を示しています。1993年のビル・クリントン大統領就任祝賀ガラでこの曲をライアン・ホワイトに捧げて披露し、エイズ問題への関心を喚起しました。
YouTubeで聴く14. Dangerous (6:59)
アルバムのタイトル・トラックであり、ニュー・ジャック・スウィングとインダストリアル・ミュージックの要素を融合させた、アルバムの先鋭的な方向性を象徴する一曲。元々『Bad』期に書かれた「Streetwalker」という曲から発展し、ビル・ボットレルが初期トラックを制作、後にテディ・ライリーが手を加えて完成しました。インダストリアルなサウンドエフェクトが特徴的。歌詞は魅惑的で危険な女性(ファム・ファタール)への抗えない引力と、それによって引き起こされる強烈な感情を描写しています。ライブパフォーマンスでは定番曲となり、その複雑なグループコレオグラフィーも有名です。
YouTubeで聴くショートフィルム:映像による物語拡張
視覚的革命
『Dangerous』期のショートフィルムは、単なるMVを超え、革新的な技術、豪華キャスト、時に論争を呼ぶ大胆な表現で、それ自体が文化的現象となりました。
- “Black or White”: ジョン・ランディス監督。当時最先端のモーフィング技術で人種融和を表現。後半の「パンサー・ダンス」は暴力的描写で物議を醸したが、人種差別への怒りの表現と説明。
- “Remember the Time”: ジョン・シングルトン監督。古代エジプトが舞台。エディ・マーフィ、イマンら豪華キャスト。精巧な特殊効果とエジプト風ダンスが特徴。
- “In the Closet”: ハーブ・リッツ監督。ナオミ・キャンベルと共演。セピア調の映像美で官能的かつ親密なダンスを披露。芸術性の高さも評価。
影響と遺産:ポップカルチャー史における位置
批評家の反応と再評価
リリース当初の批評家の反応は賛否両論(「二極化」していたと評される)でしたが、時を経て『Dangerous』はジャクソンの最後の「クラシック」アルバム、芸術的頂点の一つとして再評価されています。スーザン・ファストの著作などは、本作の概念的な深さを学術的に分析しています。
後世への永続的影響力
本作のR&Bとラップの融合、インダストリアルなサウンドスケープやメタリックなビートは、ナイン・インチ・ネイルズやレディー・ガガといった多様なアーティストに影響を与えました。90年代ブラックミュージックの変容における重要作とされています。
影響を受けたとされる主なアーティストの例:
- アッシャー (Usher)
- ジャスティン・ティンバーレイク (Justin Timberlake)
- ビヨンセ (Beyoncé)
- ザ・ウィークエンド (The Weeknd)
- ブルーノ・マーズ (Bruno Mars)
よくある質問 (FAQ)
『Dangerous』がマイケル・ジャクソンにとって持つ意味は?
クインシー・ジョーンズから独立し、自身がプロデュースを主導した初のフルアルバムです。ニュー・ジャック・スウィングへの大胆な転換を果たし、より硬質でストリートワイズなサウンドと成熟したテーマ性を追求。彼のキャリアにおける音楽的自立と新たな方向性を示した極めて重要な作品と言えます。
アルバムアートワークの作者と、その意味は?
アメリカのポップ・シュルレアリスム画家マーク・ライデンによって制作されました。 ライデンは6ヶ月以上を費やし、マイケル・ジャクソンの人生、ネバーランド・ランチ、P.T.バーナムのサーカス世界、美術史や神話からの引用などを複雑に織り交ぜ、謎めいた世界観を創出。ジャクソンの「ミステリアスであるべき」という意向を反映し、多くの解釈を呼ぶ深遠なアートワークです。
ニュー・ジャック・スウィングとはどんなジャンルですか?
1980年代後半から90年代初頭に隆盛した、ヒップホップのプロダクション技術やリズム、R&Bのメロディやヴォーカル、そしてファンクやダンス・ポップの要素を融合させた音楽ジャンルです。 テディ・ライリーはその代表的なプロデューサーの一人で、『Dangerous』のサウンドに大きな影響を与えました。
「Black or White」のショートフィルムの「パンサー・ダンス」とは何ですか?
「Black or White」のショートフィルムの後半約4分間のシークエンスで、黒豹からマイケル・ジャクソンに変身した後、彼が車の窓ガラスを割るなどの暴力的・性的な描写が含まれていました。これが大きな論争を呼びましたが、ジャクソン自身はこれを人種差別や社会の不正に対する抑圧された怒りや苦痛の動物的な本能の解釈であると説明しました。
このアルバムで特に音響的に革新的だった点は?
テディ・ライリーによるニュー・ジャック・スウィングの導入、ビル・ボットレルによるロック要素と実験的サンプリング、ブルース・スウェディンによるクリアかつダイナミックなヴォーカル録音に加え、車のクラクションや金属音といった非音楽的な音をパーカッションとして使用するなど、当時のポピュラー音楽としては非常に斬新なサウンド・イノベーションが随所に見られます。
『Dangerous』の制作期間と初期構想は?
レコーディングは約2年間に及びました。当初は新曲数曲を含むベスト・アルバム『Decade』として構想されていましたが、制作が進むにつれて新曲の数と芸術的野心が増し、完全な新作スタジオ・アルバム『Dangerous』へとプロジェクトが移行しました。この過程で50曲から70曲もの楽曲がレコーディングされたと報告されています。
テディ・ライリーは具体的にどのようなサウンドを持ち込みましたか?
テディ・ライリーは、ニュー・ジャック・スウィングの創始者の一人として、R&Bとファンクを「最もむき出しの形」で持ち込み、より攻撃的でアーバンなサウンドを構築しました。ジャクソンはライリーに対し、既存の音源に頼らず新たな楽器法を創造するよう促し、ライリーはヴィンテージ機材(特にReedsやSSL XLのミキシングボード)を多用して暖かみのある独特のサウンドを生み出しました。
トリビア:『Dangerous』にまつわる秘話
知られざるエピソード
- マイケルは「Heal the World」をネバーランド・ランチに実際にあったお気に入りの「ギビング・ツリー(与える木)」の上で作ったと語っています。
- 「Black or White」のショートフィルムは、1991年11月14日に27カ国で同時初公開され、推定5億人が視聴するという記録的な出来事でした。
- 「She Drives Me Wild」では、実際の車のエンジン音、タイヤの音、クラクションだけでなく、マイケルの飼っていた虎の鳴き声のサンプルまでがパーカッションとして使用されました。
- マイケルはレコーディング時、スタジオを真っ暗にして歌うことを好み、メロディやアレンジのアイデア全体をハミングやビートボックスでプロデューサーに伝えたと言われています。
- 「In the Closet」は当初マドンナとのデュエット曲として企画されましたが、歌詞の方向性で意見が合わず、最終的にモナコ公国のステファニー王女が「ミステリー・ガール」として参加しました。
- アルバム制作は当初『Decade』というベスト盤構想でしたが、新曲の充実により完全新作『Dangerous』へと変更されました。この過程で50~70曲が録音されたと言われています。
- ビル・ボットレルは「Black or White」でL.T.B. (Like The Bass) という名義でラップパートを担当しました。
- 「Will You Be There」の荘厳なプレリュードは、ベートーヴェンの交響曲第9番の第4楽章の一部(「歓喜の歌」のあまり知られていない部分)です。
- スタジオで大音量で楽曲を再生中、スピーカーから青い炎が上がった際、マイケルはそれを気に入り、さらに音量を上げるよう指示したという逸話があります。
アルバム基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
アルバムタイトル | Dangerous |
アーティスト名 | Michael Jackson |
リリース日 | 1991年11月26日 |
ジャンル | ニュー・ジャック・スウィング, R&B, ポップ, ファンク, インダストリアル, ロック, ゴスペル |
レーベル | Epic Records |
プロデューサー | Michael Jackson, Teddy Riley, Bill Bottrell, Bruce Swedien |
収録曲 (全14曲) | |
1. Jam (feat. Heavy D) | 5:39 |
2. Why You Wanna Trip on Me | 5:24 |
3. In the Closet | 6:31 |
4. She Drives Me Wild | 3:41 |
5. Remember the Time | 4:00 |
6. Can’t Let Her Get Away | 4:59 |
7. Heal the World | 6:25 |
8. Black or White (feat. L.T.B. & Slash) | 4:16 |
9. Who Is It | 6:34 |
10. Give In to Me (feat. Slash) | 5:29 |
11. Will You Be There | 7:40 |
12. Keep the Faith | 5:57 |
13. Gone Too Soon | 3:22 |
14. Dangerous | 6:59 |
結論:永続する『Dangerous』の共鳴
マイケル・ジャクソンの『Dangerous』は、彼のキャリアにおける大胆な芸術的進化を体現し、ポップミュージックの新たな地平を切り開いた記念碑的作品です。ニュー・ジャック・スウィングの衝撃、先鋭的なサウンド、深遠なテーマ、革新的なビジュアルは、発表から30年以上を経た今も色褪せることなく、私たちに強烈なメッセージを投げかけ続けています。
このアルバムは、マイケル・ジャクソンが名声の頂点にありながらも、絶えず芸術的探求を続け、自己変革を恐れなかった証左です。それは、聴くたびに新たな発見がある複雑で挑戦的な傑作であり、ポップの王様が敢行した「危険な」冒険が、結果として豊かで永続的な共鳴を生み出し続けていることを示しています。
このインフォグラフィックが、あなたが『Dangerous』の多面的な魅力を再発見し、マイケル・ジャクソンの音楽世界をより深く探求する一助となれば幸いです。