夏の夜の帳が下りると、熊本県山鹿市は、黄金色の灯籠の光に包まれ、幻想的な世界へと変貌します。毎年8月15日と16日の2日間、開催される「山鹿灯籠まつり」は、情緒あふれる風景と、優美な踊りが織りなす、まさに九州屈指の夏の風物詩です。
山鹿灯籠まつりの見どころ
祭りのハイライトは、何と言っても「千人灯籠踊り」。浴衣姿の女性たちが、頭に金灯籠を灯し、「よへほ節」の調べに合わせて優雅に舞い踊る姿は、見る者を幽玄の世界へと誘います。その光景は、まるで平安絵巻から抜け出てきたかのような美しさで、訪れる人々を魅了します。
灯籠の柔らかな光が、歴史情緒あふれる豊前街道の町並みを照らし出す光景もまた格別です。和傘や竹細工などのオブジェが飾られ、まるで時が止まったかのような幻想的な空間が広がります。
祭りの由来と歴史
山鹿灯籠まつりの起源は、今から約1300年前、景行天皇が九州遠征の際に山鹿を訪れた際、濃霧のため道に迷ってしまったと言われています。その時、地元の人々が松明を灯して天皇を道案内したことが、この祭りの始まりとされています。
その後、人々は天皇を祀るために毎年灯りを献上するようになり、時代を経て、紙製の金灯籠へと変化していきました。そして、金灯籠を頭に載せた女性が踊る「山鹿灯籠踊り」が生まれ、現在の「山鹿灯籠まつり」へと発展していったのです。
アクセス情報
- 所在地: 〒861-0501 熊本県山鹿市山鹿
- URL: https://yamaga-tanbou.jp/about/toromatsuri/
- 問合せ先: 山鹿灯籠まつり実行委員会(事務局:山鹿市商工観光課) TEL: 0968-43-1579
- アクセス:
- JR玉名駅から車で約60分
- 九州自動車道 菊水ICから車で約20分、その後山鹿バスセンターから徒歩
まとめ
山鹿灯籠まつりは、歴史と伝統が息づく美しい祭りです。幻想的な灯籠の光と、優美な踊りが織りなす風景は、訪れる人々に感動と癒しを与えてくれます。ぜひ、この夏、山鹿市を訪れて、心に残るひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。