
「さあさあ、見てらっしゃい、聞いてらっしゃい!」
威勢のいい掛け声と、リズミカルな口上で客を沸かせる「バナナのたたき売り」。
お祭りや縁日の風物詩として知られるこの芸ですが、その発祥の地が北九州市の「門司港」であることをご存知でしょうか?
単なる物売りを超え、日本遺産「関門“ノスタルジック”海峡」の構成文化財にも認定されたこの伝統芸能。
なぜ門司港で生まれたのか?その歴史背景と、現地での楽しみ方をご紹介します。
1. なぜ「門司港」が発祥なのか?
バナナのたたき売りが生まれた背景には、明治〜大正時代の門司港の地理的な役割が深く関わっています。
- 台湾バナナの輸入拠点:当時、門司港は台湾から大量のバナナが運び込まれる輸入の玄関口でした。バナナは大変な高級品として扱われていました。
- 熟しすぎたバナナの救済策:船での輸送中や加工中に、熟しすぎたり傷んだりして、遠方への出荷に適さなくなったバナナが出ることがありました。これらを廃棄せず、いち早く換金するために行われたのが、路上での「たたき売り」です。
- 独特の「口上」の誕生:足を止めてもらい、気分を盛り上げて次々と売りさばくために、独特の節回しや口上(啖呵売・たんかばい)が自然発生し、芸として洗練されていきました。
2. 日本遺産にも認定された「話芸」を楽しむ
現在、バナナのたたき売りは、地元の保存会によって「伝統芸能」として大切に継承されています。
その文化的価値が認められ、2017年には日本遺産のストーリー構成文化財の一つに認定されました。
- 記念碑で記念撮影:JR門司港駅の改札を出てすぐの広場や、海峡プラザ周辺には「バナナの叩き売り発祥の地」の碑が建てられています。ユニークな石碑はフォトスポットとしても人気です。
- 実演パフォーマンス:週末やイベント開催時には、保存会の方々による実演が行われることがあります。「色よし、味よし、器量よし!」の名調子を聞きながら、実際にバナナを競り落とす体験は、門司港ならではの旅の思い出になります。
3. 駅舎見学とセットで楽しもう
発祥の地の碑があるJR門司港駅自体も、国の重要文化財に指定されている歴史的建造物です。
大正ロマンあふれる駅舎を見学し、駅前の記念碑でバナナの歴史に触れる。このセットコースで、港町の活気と歴史を肌で感じてみてください。
基本情報 (Spot Info)
| 項目 | 詳細 |
| スポット名 | バナナのたたき売り発祥の地(記念碑) |
| 住所 | 福岡県北九州市門司区港町1-7 |
| アクセス | JR「門司港駅」より徒歩約1分 |
| 日本遺産認定 | 2017年4月(関門“ノスタルジック”海峡 構成文化財) |
| 実演について | 週末やイベント時に不定期開催(保存会による実演) |
| 公式サイト | 門司港レトロインフォメーション |
よくある質問 (FAQ)
Q. 毎日バナナのたたき売りをやっていますか?
A. いいえ、毎日は行われていません。主に土日祝日や観光イベントに合わせて、地元の保存会による実演が行われます。
Q. 実際にバナナを買うことはできますか?
A. 実演が行われている時は、その場で購入(競り落とし)が可能です。スーパーで買うのとは違うワクワク感を味わえます。
Q. 近くでバナナのお土産は買えますか?
A. はい、門司港レトロ地区の「海峡プラザ」などには、バナナを使ったお菓子やスイーツ(バナナカステラやバナナソフトクリームなど)がたくさん販売されています。
【まとめ】
生きるための知恵から生まれ、今は無形民俗文化財として愛される「バナナのたたき売り」。
門司港を訪れた際は、ぜひそのリズムと熱気に触れ、港町ならではのエネルギーを感じ取ってください。