
博多港引揚記念碑「那の津往還(なのつおうかん)」は、マリンメッセ福岡の海側にそびえ立つ、高さ約15mの巨大なパブリックアートです。戦後、博多港に帰還した約139万人の歴史を伝えるシンボルであり、その圧倒的な造形美は隠れたフォトスポットとしても知られています。
「黒い船」と「赤い希望」が描くコントラスト
海沿いの広場に突如現れる、黒い台座と鮮やかな朱色(赤)のオブジェ。
世界的彫刻家・豊福知徳(とよふく とものり)氏によって1996年に制作されたこの作品は、単なる記念碑の枠を超えた現代アートとしての力強さを持っています。
- 黒い台座: 引揚者たちを運んだ「船」と歴史の重み。
- 赤い本体: 船上の「人間」を抽象化。敗戦の絶望から立ち上がる「生への希望」を象徴しています。
博多湾の青い空と海を背景に、この「赤」が浮かび上がる光景は息をのむ美しさです。
なぜここに?博多港が背負った139万人の物語
太平洋戦争が終わった1945年以降、海外に残された日本人を帰国させる「引揚げ(ひきあげ)」において、博多港は国内最大級の受入港でした。
約1年5ヶ月の間に、約139万人もの人々がこの地で「祖国の土」を踏み、安堵の涙を流しました。
作品名の「那の津(博多港の古称)」と「往還(行き来すること)」には、兵士として旅立ち、そして再び戻ってきた人々の歴史の往来という意味が込められています。
【編集部メモ】
モニュメントの先端は、かつて多くの人が引き揚げてきた北西(中国大陸や朝鮮半島)の方角を向いています。ただ眺めるだけでなく、その先にある歴史に思いを馳せてみてください。
マリンメッセ福岡での「待ち時間」に最適
この記念碑は、マリンメッセ福岡の正面入口から見て左手(海側)すぐの場所にあります。
ライブやイベントの開場待ちの時間、人混みを避けて海風にあたりたい時に最適なスポットです。すぐ近くには解説板も設置されており、博多の歴史を短時間で深く知ることができます。
基本情報 (Basic Info)
| 項目 | 内容 |
| 作品名 | 博多港引揚記念碑「那の津往還」 |
| 所在地 | 福岡市博多区沖浜町7(マリンメッセ福岡 西側岸壁) |
| 見学自由 | 無料(24時間鑑賞可能) |
| サイズ | 高さ約15m / 長さ約17m |
| 作者 | 豊福 知徳 氏 |
| アクセス | 西鉄バス「マリンメッセ前」下車、徒歩約1分 |
よくある質問 (FAQ)
Q. マリンメッセ福岡のどの辺りにありますか?
A. マリンメッセ福岡の建物を正面に見て、左側の海沿い(岸壁)へ進むと広場に立っています。建物のすぐ裏手・横にあるため、徒歩1〜2分で到着します。
Q. 夜でも見学できますか?
A. はい、パブリックアートとして屋外に設置されているため、24時間いつでも無料で見学可能です。夜間は周辺の港の明かりもあり、昼間とは違った静寂な雰囲気が漂います。
Q. 記念碑の「赤色」にはどんな意味がありますか?
A. この鮮やかな朱色は、戦後の混乱と苦難の中から立ち上がり、未来へと向かっていく人々の**「生命力」や「希望」**を表現しています。
まとめ
「那の津往還」は、マリンメッセ福岡を訪れる多くの人が目にしつつも、通り過ぎてしまいがちなアート作品です。しかしそこには、博多港が「希望の港」であった記憶が刻まれています。イベント前の空き時間に、この美しい「赤」を見上げてみませんか?