
城下町・長府の風情が極まる場所。
土塀が続く風情ある町並みを歩いた先、白壁と立派な門構えが印象的な「長府毛利邸」が現れます。
ここは、明治36年(1903年)に長府毛利家14代当主・毛利元敏(もととし)公によって建てられた本邸。
かつては明治天皇の宿泊所(行在所)としても使われたという格式高い屋敷で、手入れの行き届いた日本庭園を眺めながら、大名気分で静かな時間を過ごしてみませんか?
武家の「格」と、明治の「粋」
長府毛利邸は、武家屋敷の重厚な造りと、明治時代の新しい建築様式が融合した貴重な建物です。
- 明治天皇ゆかりの部屋:邸内には明治天皇が宿泊された部屋が当時のまま残されており、往時の皇室と毛利家の深い関わりを感じることができます。
- 武家屋敷の集大成:重厚な母屋、長く続く白壁、威風堂々とした玄関。すべてが「殿様の屋敷」としての品格を漂わせており、時代劇の世界に入り込んだような感覚を味わえます。
額縁のような「庭園」の美しさ
この屋敷の最大の主役は、部屋から眺める日本庭園です。
- 書院庭園と池泉回遊式庭園:池を中心とした広大な庭園は、四季折々に表情を変えます。特に新緑の季節と、秋の紅葉(11月中旬〜12月上旬)は絶景。
- 部屋からの眺め:母屋の縁側や座敷から見る庭園は、まるで柱や鴨居が「額縁」のようになり、一幅の絵画のような美しさを演出します。
Editor’s Note: 縁側で「お抹茶」を
邸内では、庭園を眺めながら**お抹茶(和菓子付き)**を楽しむことができます(有料)。
長府散策で歩き疲れたら、ここで一服するのが最高の贅沢。静寂の中で茶を点て、庭の池を眺める……まさに「殿様」の休日体験です。
基本情報 (Access & Info)
| 項目 | 詳細 |
| 施設名 | 長府毛利邸 |
| 住所 | 山口県下関市長府惣社町4-10 |
| 開館時間 | 9:00~17:00(最終入館 16:40) |
| 休館日 | 年末年始(12月28日~1月4日) |
| 入場料 | 大人 210円 / 小・中学生 100円 |
| アクセス | JR「長府駅」からバス約7分、「城下町長府」下車、徒歩約10分 |
| 駐車場 | なし(近隣の「長府庭園」等の駐車場やコインパーキングを利用) |
| お問い合わせ | 083-245-8090 |
よくある質問 (FAQ)
Q. 「功山寺」からは近いですか?
はい、徒歩圏内です。長府毛利邸から功山寺までは、古い土塀が残る「古江小路(ふるえしょうじ)」などを通って徒歩約5〜10分程度。この2つをセットで巡るのが長府観光の王道ルートです。
Q. 紅葉の見頃はいつですか?
例年11月中旬から12月上旬です。庭園のモミジが真っ赤に染まり、座敷から見る景色は格別です。また、この時期は夜間ライトアップイベントが行われることもあります。
Q. 着物での散策は似合いますか?
最高に似合います!長府毛利邸には「着付け体験」ができるレンタルスペースが設けられる時期もあります(※要確認)。和装で縁側に座れば、SNS映え間違いなしの美しい写真が撮れます。
【まとめ】
明治の主君が愛し、天皇をもお迎えした格式ある空間。
ただ建物を見るだけでなく、縁側に座って風を感じ、庭の緑を目に焼き付ける。
長府毛利邸は、忙しい日常を忘れて「心を整える」のに最適な場所です。