下関市豊北町の美しい海岸線、二見浦(ふたみうら)。
国道191号線を走っていると、海の中に寄り添うように立つ二つの岩が見えてきます。
それは「夫婦岩(めおといわ)」。
固い絆で結ばれた男岩と女岩の間には、大しめ縄が渡されています。
実はここ、ただの景勝地ではありません。「龍が通る道」という神秘的な伝説が残るパワースポットなのです。
今回は、新春の伝統行事としても知られる夫婦岩の伝説と、迫力の注連縄張りについてご紹介します!
🐉 嵐の日に龍が通る?神秘の伝説
この夫婦岩には、古くから伝わる不思議な言い伝えがあります。
二見浦の背後にある「馬路山」に棲む龍が、台風で海が大時化(おおしけ)になる日、この夫婦岩の間を通って、沖合にある壁島の「龍権社(りゅうごんしゃ)」へお参りに行くといわれているのです。
荒れ狂う海の中で、夫婦岩が「龍の鳥居」のような役割を果たしているのかもしれません。想像するととても神秘的ですね。
🌊 重さ200kg!男衆が挑む「注連縄張り」
夫婦岩を結ぶ注連縄(しめなわ)には、約150年の歴史があります。
豊漁と安全を願って
始まりは江戸時代末期の嘉永年間(1848〜1854)。
当時、沿岸漁業が盛んだった二見浦の漁民たちが、海の安全と豊漁を祈願して始めたのがきっかけです。
新春の伝統行事
現在では、毎年1月2日の夜明けとともに「注連縄張り」の神事が行われます。
褌(ふんどし)姿の男衆が、極寒の冬の海で禊(みそぎ)を行い、身を清めてから岩によじ登ります。
岩の下では他の男衆が竹の棒を使って縄を支え、力を合わせて新しい注連縄を張り替える姿は、北浦エリアの新春の風物詩となっています。
📏 驚きのスケール!夫婦岩データ
海から見るとその大きさに圧倒されますが、実際のサイズもビッグスケールです。
| 項目 | サイズ・詳細 |
| 男岩(左) | 高さ 約9メートル(5間) |
| 女岩(右) | 高さ 約6メートル(3.5間) |
| 注連縄の長さ | 約27メートル(15間) |
| 注連縄の重さ | 約200キロ(53貫 / ワイヤー入り) |
200kgもの大綱を、足場の悪い海上の岩で張り替える男衆のパワーと団結力には驚かされますね。
ℹ️ 基本情報&アクセス
ドライブの途中に立ち寄って、海風を感じながら龍伝説に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
| 項目 | 内容 |
| スポット名 | 夫婦岩(めおといわ) |
| 所在地 | 下関市豊北町大字二見(二見浦) |
| 関連行事 | 注連縄張り(毎年1月2日) |
| お問い合わせ | 083-782-1914(豊北総合支所地域振興課) |
🚗 アクセス
- 【電車】
- JR山陰本線「長門二見駅」から徒歩約15分
- 【車】
- 国道191号線沿い(下関市街地から角島方面へ向かう途中)
💖 まとめ
龍が通る伝説の岩と、人々の祈りが込められた200kgの注連縄。
下関・二見浦の「夫婦岩」は、自然の厳しさと、それと共に生きる人々の力強さを感じられる絶景スポットです。
次の休日は、海岸線をドライブしながら、このパワースポットを訪れてみませんか?