久留米市草野町、静かな住宅街に佇む草野歴史資料館。明治時代に建てられた、和洋折衷の美しい建物は、国の登録有形文化財に指定されています。

かつて銀行として地域経済を支えたこの建物は、今では地域の歴史と文化を伝える資料館として、人々に愛されています。

草野歴史資料館の歴史を紐解く

  • 草野銀行、その誕生と発展: 明治43年(1910年)、株式会社草野銀行本店としてこの地に建てられました。当時、草野町を含む旧三井郡は、豊かな自然と交通の要衝という地の利を活かし、商業が盛んでした。草野銀行は、地域経済の発展を支える金融機関として、重要な役割を担っていました。
  • 近代化を象徴する建築: 建物の設計は、東京駅などを手掛けた、明治を代表する建築家・辰野金吾の弟子である田中実が担当しました。白い壁と赤い屋根のコントラストが美しい外観、そして、高い天井やステンドグラスが目を引く内装は、和洋折衷の建築様式が見事に調和した、明治時代の建築技術の粋を集めたものです。
  • 激動の時代を乗り越えて: 昭和初期には、世界恐慌の影響を受け、草野銀行も経営難に陥ります。しかし、地域の人々の支えもあり、困難を乗り越え、地域金融機関として発展を続けました。
  • 合併と資料館への転換: その後、銀行は合併などを経て、平成8年(1996年)にこの建物での営業を終了。地域の人々にとって、長年親しまれてきた建物を保存したいという声が上がり、平成13年(2001年)に草野歴史資料館として開館しました。

見どころ

  • 美しい建築様式: 白い壁と赤い屋根が印象的な外観、そして、高い天井やステンドグラスが目を引く内装は、和洋折衷の建築様式が見事に調和した、明治時代の建築技術の粋を集めたものです。
  • 展示内容: 草野町の歴史や文化に関する資料を展示しています。
    • 考古資料: 草野町から出土した土器や石器など、古代からの歴史を物語る資料を展示。
    • 歴史資料: 古文書、絵図、写真など、江戸時代から近代にかけての草野町の変遷を辿ることができます。
    • 民俗資料: 農具や生活用具など、かつての暮らしを偲ばせる資料を展示。
    • 草野銀行関連資料: 銀行時代の帳簿や金庫、写真など、貴重な資料を展示。
  • 企画展: 年4回、様々なテーマで企画展を開催しています。

イベント情報

草野歴史資料館では、年間を通して様々なイベントが開催されています。

  • 講演会: 歴史や文化に関する講演会を開催しています。
  • 体験教室: 昔の遊び体験や、伝統工芸のワークショップなどを開催しています。
  • コンサート: クラシック音楽や邦楽などのコンサートを開催しています。

基本情報

項目内容
住所〒839-0835 福岡県久留米市草野町草野411-1
電話番号0942-47-4410
開館時間10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日(土・日・祝日を除く)、年末年始(12月28日~1月4日)
入館料無料
アクセスJR「筑後草野駅」から徒歩約15分<br>西鉄バス「草野上町」下車、徒歩約2分<br>九州自動車道「久留米IC」から車で約20分
駐車場無料駐車場あり(普通車10台、大型バス2台)

よくある質問

  • Q. 館内は撮影できますか?
    • A. 展示室内の撮影は禁止ですが、館内ロビーや外観は撮影可能です。
  • Q. イベント情報は、どこで確認できますか?
    • A. 草野歴史資料館の公式サイトや、館内掲示で最新情報をご確認ください。

周辺情報

  • 久留米つばき園: 約500品種の椿が咲き誇る、広大な椿園です。
  • 久留米市世界のつばき館: 世界中の椿に関する資料を展示している施設です。
  • 山辺道文化館: 歴史ある木造洋館を改装した文化施設です。

まとめ

草野歴史資料館は、美しい建物と貴重な資料を通して、草野町の歴史と文化に触れることができる場所です。

ぜひ、足を運んで、時空を超えた旅を楽しんでください。

By kyushutv

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