山口県下関市長府。歴史情緒あふれるこの街に、江戸時代後期の武家屋敷の面影を伝える貴重な遺構があります。それが長府藩侍屋敷長屋です。今回は、この長屋の魅力を、歴史的背景や見どころ、周辺情報と合わせて詳しくご紹介します。

長府藩侍屋敷長屋とは?

長府藩の家老職であった西家の分家(御馬廻役、220石)の屋敷に付属していた長屋を、保存のために移築したものです。一見すると普通の長屋ですが、上級藩士の住居の特徴をよく残しており、当時の暮らしぶりを垣間見ることができます。

見どころ

  1. 仲間部屋格子窓:
    • 細い格子を密に組んだ窓で、外からの視線を遮りながら採光と通風を確保する、工夫が凝らされた造りです。
    • プライバシーを重視する上級武士の屋敷ならではの特徴です。
  2. 重厚な構造:
    • 簡素ながらも重厚な造りで、武家屋敷の一部としての風格を漂わせています。
    • 屋根の瓦葺きや柱の太さなど、細部にもこだわりが見られます。
    • 寺社建築の技法も取り入れられており、当時の建築技術の高さを物語っています。
  3. 風情ある周辺環境:
    • 長屋のすぐそばには壇具川が流れ、春には桜、初夏にはホタルが舞うなど、四季折々の美しい景観を楽しめます。
    • 周辺には古い家並みが残っており、江戸時代の城下町の雰囲気を味わえます。

長府藩侍屋敷長屋の基本情報

項目内容
住所〒752-0981 山口県下関市長府侍町1丁目1-1
アクセスJR下関駅よりバスで「城下町長府」バス停下車、徒歩約15分
開館時間9:00~17:00
休館日年末年始
入場料無料

長府藩侍屋敷長屋周辺の観光スポット

  • 功山寺: 高杉晋作が挙兵した場所として知られる寺院。国宝の仏殿は必見です。
  • 忌宮神社: 長門国二の宮。歴史ある神社で、安産祈願で有名です。
  • 長府毛利邸: 長府藩主であった毛利家の邸宅跡。美しい庭園や歴史的な建物を見学できます。
  • 壇具川: 長府の歴史とともに流れる川。桜並木やホタルなど、四季折々の風景を楽しめます。

まとめ

長府藩侍屋敷長屋は、江戸時代の武士の暮らしぶりを今に伝える貴重な文化財です。下関市長府を訪れた際には、ぜひ足を運んで、歴史の息吹を感じてみてください。

By kyushutv

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