勝負事の成功や厄除けを願い、年間を通して多くの参拝者が訪れる「筥崎宮」。福岡を代表する観光名所であり、日本三大八幡宮の一つとして全国的にもその名を知られています。今回は、筥崎宮の魅力と見どころを、歴史的な背景や周辺情報も交えながら、より深く掘り下げてご紹介します。荘厳な雰囲気に包まれた境内を散策し、心身を清めてパワーを授かりましょう。
筥崎宮:歴史と見どころ
1000年以上の歴史を誇る「敵国降伏」の神社
筥崎宮は、延喜21年(921年)、醍醐天皇の勅命により創建されたと伝えられています。大陸や玄界灘に面したこの地は、古くから海外との交流拠点であり、同時に国の守りとしても重要な場所でした。その為、筥崎宮は国家鎮護、さらには「敵国降伏」の祈願所として、歴代の天皇や武将から篤い崇敬を集めてきました。鎌倉時代には、蒙古襲来(元寇)の際に亀山上皇が戦勝祈願を行ったことでも知られています。
蒙古襲来(元寇)の舞台となった歴史の証人
筥崎宮は、文永11年(1274年)と弘安4年(1281年)の二度にわたる蒙古襲来(元寇)の際、戦火に見舞われ社殿が焼失するという悲劇に見舞われました。しかしその後、亀山上皇の尽力や、豊臣秀吉、黒田長政など時の権力者による再建を経て、現在もその歴史を物語る貴重な建造物が数多く残されています。これらの建造物は、訪れる人々に、激動の歴史と、それを乗り越えてきた人々の強い意志を伝えています。
見どころ満載!境内をじっくり散策しよう
- 楼門: 筥崎宮の顔とも言えるシンボル的存在。文禄年間に再建されたもので、国の重要文化財に指定されています。楼門に掲げられた「敵国降伏」の扁額は、亀山上皇の宸筆を拡大模写したもので、その力強い筆致は見る者を圧倒します。
- 本殿・拝殿: 楼門をくぐると、荘厳な本殿と拝殿が姿を現します。こちらも国の重要文化財に指定されており、桃山時代の建築様式を今に伝える貴重な建物です。精緻な彫刻や鮮やかな色彩が、訪れる人々の心を和ませます。
- 湧出石: 境内にある霊石。この石に触れると運気が上がると言われ、参拝者が次々と手を触れていきます。特に、勝負事を控えている人にとっては必見のスポットと言えるでしょう。
- 筥崎宮浜宮: 玄界灘に面した筥崎宮の飛び地境内。毎年9月に行われる放生会(ほうじょうえ)の神事は、「博多三大祭り」の一つとして数えられ、福岡の秋の風物詩として親しまれています。露店が立ち並び、多くの人で賑わう様子は圧巻です。
筥崎宮 基本情報
項目 | 情報 |
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名称 | 筥崎宮(はこざきぐう) |
住所 | 福岡県福岡市東区箱崎1-22-1 |
アクセス | JR鹿児島本線「箱崎駅」から徒歩約8分、福岡市地下鉄箱崎線「筥崎宮前駅」から徒歩約3分 |
営業時間 | 境内自由 |
定休日 | なし |
おすすめ | 必勝祈願、厄除け、お守り、おみくじ、放生会 |
その他 | 境内には、樹齢約800年の大楠や、蒙古軍との戦いで活躍したとされる「蒙古碇石」など、他にも多くの見どころがあります。 |