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来春の狂言の会は、狂言の持つ美しさ、面白さ、可笑しさを十分にあじわっていただけると狂言三番を選曲いたしました。
狂言「福の神」は、「笑う門には福来る」‥・で、新春にふさわしい狂言。他に「八幡前」 「隠狸」など、お囃子を入れての狂言を楽しんでいただきます。
八十六才になりました野村万作は、能楽界の重鎮として舞台に立ち、伝統芸能の育成、普及、継承に努めております。
地方において日本の素晴らしい伝統芸能を根づかせ、広めていくことは大変でございますが、日本の大切な宝を守っていくためにも演者、スタッフ一同、これからも努力を惜しまない所存です。

狂言「八幡前」(やわたのまえ)
中村修一 石田幸雄 月崎晴夫 深田博治
石清水八幡宮の下に住む長者が、一芸に秀でた者を娘の聟にしたいと高礼を立てる。それを見た若者は、我こそはと思い立つが、肝心の芸が何もない。付け焼き刃でもどうにかしようと、知り合いのところへ相談に行くのだが…。
物事はそう簡単にはうまくいかないものですが、この若者の場合は?
中世の大らかな人間模様をお楽しみください。

狂言「隠狸」(かくしだぬき)
野村萬斎 野村万作
太郎冠者が内緒で狸を捕っているという噂を聞いた主人が、その真偽を聞きただそうと太郎冠者を呼び出すが、狸など捕ったことはないとシラを切るので、すでにふるまいの客を招いている主人は狸を市場で買ってくるように命じる。
実は昨日も大狸を捕まえた太郎冠者は、主人に黙って売ってしまおうと市場に行くのだが、様了を見にきた主人に見つかってしまう。太郎冠者は狸を隠して必死に収り粧うのだが。主人に洒をすすめられて興にのって舞を舞ううちに…。
主人と太郎冠者の絶妙な駆け引きが見どころです。狂丿小舞の「兎」や「鵜飼」が登場します。

素囃子「安宅 滝流」(あたか たきながし)
相原一彦 飯富章宏 白坂保行

狂言「福の神」(ふくのかみ)
二人の男が、大晦日恒例の福の神詣でに出がける。さっそく参拝をし、年越しの豆をまくと、明るい笑い声をあげて福の神が出現する。柵の神は、熱心に参詣する男たちを幸せにしてやろうと現れたといい、神酒を所望する。そして…。
「笑う門には福来る」新春にふさわしい狂言です。豆まきは元々、大晦日に災いや臓れを払う追僅という行事に由来し、現在の節分が旧暦の大晦日にあたります。
おおらかで福々しさに満ちた福の神を万作が勤めます。参詣人とともに、福の神の言葉にぜひ耳を傾けてみてください。

≪公演日時≫
平成30年1月5日(金)19時開演
平成30年1月6日(土)14時開演

≪公演場所≫
大濠公園能楽堂
福岡市中央区大濠公園1-5

≪チケット販売所≫
電子チケットぴあ(0570-02-9999〔Pコード481-408〕)
ノマ企画・大濠公園能楽堂・ちけっとぽーと福岡パルコ店
西日本新聞社1Fインフォメーション
≪連絡先≫
ふくおか「万作・萬斎の会」事務局
福岡市中央区荒戸2-15-9-701
電話092-781-1267 fax 092-781-1268