下関といえば、やっぱり「フク(ふぐ)」。
その本場中の本場、日本で取り扱われるトラフグなど全国のフクの**約80%**が集結する場所が、下関市彦島にあることをご存知ですか?
その名は「南風泊市場(はえどまりしじょう)」。
一般の見学はできませんが、年に一度だけ開催される「ふくの日まつり」や、ここで行われる伝統の技「袋セリ」は、食通なら知っておきたい下関のディープな文化です。
今回は、日本のフク流通を支える聖地・南風泊市場の秘密と、年に一度の楽しみ方をご紹介します!
🐡 なぜ「南風泊」? 江戸時代からの歴史
少し変わった「南風泊(はえどまり)」という地名。これには江戸時代の海運の歴史が関係しています。
かつて日本海を行き来した北前船(きたまえぶね)が、関門海峡を抜ける際、強い「南風(はえ)」を避けるためにこの地に停泊していたことから、この名がついたと言われています。
風待ちの港は、今や日本一のフクの集積地として、全国の食卓を支えています。
🤫 伝統の闇取引!? 名物「袋セリ」とは
南風泊市場を有名にしているのが、独特のセリの方法「袋セリ(ふくろぜり)」です。
黒い袋の中で決まる値段
午前3時半、静寂の中でセリが始まります。
しかし、飛び交うのは声ではありません。セリ人と買い手が黒い布袋の中に手を入れ、指先だけで値段を決めるのです。
ライバルに値段を悟られないようにする、古くからの知恵と駆け引き。
この「袋セリ」は全国的にも有名で、下関のフク文化を象徴する光景です。
⚠️ 注意:普段は立ち入り禁止!
南風泊市場は業者専門の市場のため、一般の見学はできません。
🎉 年に一度のチャンス!「下関ふくの日まつり」
普段は入れない市場ですが、年に一度だけ、一般開放される特別な日があります!
それが、例年**2月11日(建国記念日)**に開催される「下関ふくの日まつり」です。
フク三昧のイベント
- 即売会: 高級なフク刺しや関連製品、近海の新鮮な魚介類がお得に買えます。
- 袋セリ体験: 名物の袋セリによるオークションが行われ、一般の方もその雰囲気を楽しめます。
- 大抽選会: 豪華賞品が当たるチャンスも!
大勢の来場者で賑わうこの日は、本場のフクを身近に感じられる絶好の機会です。
ℹ️ 基本情報&アクセス
| 項目 | 内容 |
| スポット名 | 南風泊市場(はえどまりしじょう) |
| 所在地 | 下関市彦島西山町4丁目11-39 |
| イベント | 下関ふくの日まつり(例年2月11日) |
| お問い合わせ | 083-267-8181(下関ふく連盟事務局) |
🚗 アクセス
- 【バス】
- JR「下関駅」からバスで約21分、「渡瀬」バス停下車、徒歩5分
- 【車】
- 中国自動車道「下関I.C」から約15分
💖 まとめ
強い南風を避けた船人たちと、黒い袋の中で行われる真剣勝負。
「南風泊市場」は、歴史と伝統、そして「フク」への情熱が詰まった場所です。
2月の「ふくの日まつり」に合わせて、フクの聖地・下関へグルメ旅を計画してみませんか?