下関市街(大和町)と彦島を結ぶ水路に、ちょっと珍しい仕掛けがあるのをご存知ですか?
その名も「下関漁港閘門(しものせきぎょこうこうもん)」。
日本海と瀬戸内海の激しい潮の満ち引きを調整し、船を通すための「水門」なのですが、実はここ、**船が通るときに「道が空へ昇る」**というユニークな光景が見られるスポットなんです!
「世界最小のパナマ運河」とも称される、歴史ある土木遺産の魅力をご紹介します。
🌊 激流を抑えろ!昭和初期のビッグプロジェクト
関門海峡周辺は、日本海と瀬戸内海の干満差によって激しい潮流が発生する海の難所。
漁港の安全を守るため、昭和8年(1933年)から昭和17年(1942年)にかけて大規模な修築工事が行われ、この閘門(水門)が設置されました。
昭和11年(1936年)に通船式が行われて以来、漁船の安全な航行を支えるとともに、彦島と本土を繋ぐ重要なルートとして活躍してきました。
🌉 道が動く!?迫力の「昇開式可動橋」
この閘門の最大の見どころは、昭和57年(1982年)に完成した**「水門橋」**です。
船が来ると…道が上昇!
船舶が航行する際、水路を横切る道路部分が、四隅の柱に沿って高く上昇します。
これは「昇開式可動橋」と呼ばれる仕組み。
以前は人と自転車しか通れませんでしたが、この橋の完成により自動車も通行できるようになりました。
目の前で道が動き出す光景は、メカニックで迫力満点!
タイミングが良ければ、船が通るために橋が上がるレアな瞬間に出会えるかもしれません。
🏆 「未来に残したい」歴史文化財産
その歴史的価値と景観のユニークさから、平成18年(2006年)には水産庁の**「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」**にも認定されました。
今も現役で活躍する、下関の漁業と生活を支える大切な遺産です。
ℹ️ 基本情報&アクセス
下関駅からバスですぐ。彦島方面への散策ついでに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
| 項目 | 内容 |
| スポット名 | 下関漁港閘門(しものせきぎょこうこうもん) |
| 所在地 | 下関市大和町2 ~ 彦島本村町6 |
| お問い合わせ | 083-231-4141(下関観光情報センター) |
🚗 アクセス
- 【バス】
- JR「下関駅」からバスで約5分、「彦島口」下車、徒歩3分
- JR「下関駅」からバスで約9分、「水門」下車、徒歩2分
- 【車】
- 下関I.Cから約10分
💖 まとめ
潮の流れを操り、船を通し、人や車も渡す。
「下関漁港閘門」は、先人たちの知恵と技術が詰まった、働き者の土木遺産です。
下関の隠れた珍スポット、ぜひカメラを持って訪れてみてください!